Faber Company 開発ブログ

ファベルカンパニーと読みます。

pmconf 2024 2日目速報:集合知でプロダクトマネジメントの悩みを解決するQUEST.

Faber Company 開発運用チームの金子です。

プロダクトマネージャーカンファレンス 2024 #pmconf2024 が2024年12月5日はオンライン、6日は羽田エアポートガーデンで開催中です。
2024.pmconf.jp

昨日に引き続き、2日目のセッションから、Faber Company 開発運用チームの金子が参加したレポートを速報します!

※ 1日目の速報記事はこちら fabercompany-dev.hatenablog.com

パネルディスカッション 『プロダクトマネージャーと仮説/戦略』

公式概要

このパネルディスカッションでは、『プロダクトマネージャーと仮説/戦略』をテーマに、PMが今求められる役割や視座について議論を深めます。
まず「今の時代に求められる仮説・戦略の立て方」について議論します。戦略のコモディティ化やグローバルな視点を前提とした戦略作り、既存の枠組みにとらわれない課題設定などを取り上げ、変化の激しい環境下でいかに有効な仮説や戦略を立てられるかを考えます。
次に「プロダクトマネージャーに期待されること」「プロダクトマネージャーが持つべきマインドや取るべき行動」について意見を交わします。変化を受け入れ、新しい挑戦に貪欲に向き合う姿勢や、組織における影響力をどのように拡大していくべきかを議論します。
PMに求められる役割が進化する中で、何を考え、どう行動すべきかを多角的に議論し、明日のプロダクトマネジメントに活かせる示唆を共有するパネルディスカッションとなります。

イベントページから引用)

登壇者

馬田 隆明 様

東京大学 FoundX ディレクター

宮田 善孝 様

Zen and Company 代表取締役
日本CPO協会 常務執行理事
ALL STAR SAAS FUND Advisor
ソニー株式会社 Senior Advisor

久津 佑介 様(モデレーター)

一般社団法人プロダクトマネージャーカンファレンス実行委員会 代表理事

所感(金子)

具体的な仮説と戦略を検討し、それを構造化していくプロセスの重要性を改めて認識しました。仮説を形にしていくためには、抽象的な視点と具体的な施策を行き来する柔軟な思考が求められます。そして、その仮説を実際に試し、短いサイクルで検証と改善を繰り返す「思考と施行の反復」が、現代のプロダクト開発における鍵となると感じました。特に、質の高い検証を迅速に実行する開発組織を構築することは、短期的な成功にとどまらず、長期的な事業成長の基盤として欠かせませんし、その開発組織こそが事業やプロダクトの競争力の真髄だと強く思います。

また、Faber Companyが取り組むマルチプロダクト戦略においては、PMや開発チームが広範なドメイン知識を持ち、複数の役割を柔軟に担う必要があることを改めて認識しました。一方で、PMの数が少なすぎると、各プロダクトの深いユーザ理解や課題の優先度付けが難しくなりますし、逆に多すぎると、コミュニケーションパスが増えて調整のコストが膨らむリスクもあります。このバランスをいかに取るかが、組織運営において重要な課題となります。
同様に、開発チームにもプロダクト間のリソース配分において課題が存在します。特定のプロダクトに人員を柔軟に移動させる仕組みが理想的ですが、ドメイン理解に時間を要するプロダクトやチームでは、それも容易ではありません。このため、プロダクトと人材の関係性を踏まえた中長期的なリソース計画を立てることが求められます。こうした課題に取り組む上で大切なのは、即効性を求めすぎず、まずはチーム間の透明性を高めて情報を集められる環境や仕組みを作って自発性を培うなど、中長期の視点と目標を持ち続けることです。プロダクト間でのリソース配分や優先度調整、そしてチームの成長を見据えた組織作りを少しずつ進めていくことで、開発組織全体の価値を最大化する方向性を探っていくべきだと感じました。

今回のパネルディスカッションでは、仮説検証を迅速に回す体制の構築や、マルチプロダクトの特性に合わせたリソースの最適化に対する施策をどう運用していくか、といった課題を深く理解する機会を得ることができました。これを基に、短期的な成果と長期的な成長の両方を実現でき、かつメンバー自身が自発的に事業やプロダクトの成長に貢献できる開発組織を目指して、継続的に取り組んでいきたいと思います。

OST(オープン・スペース・テクノロジー)

OSTとは?

オープンスペーステクノロジー(OST)とは、参加者の主体性を尊重しながらオープンな話し合いによってアクションプランを創造する取り組みのことです。 ワークショップの参加者自身が議論したいと思う問題や、追求したいことを自らの意思で提案し、そのテーマに興味がある人たちが集まって意見を出し合います。

オープンスペーステクノロジー(OST)とは?有効な活用方法や進め方を解説から引用)

テーマ(1) PMのやらないことの決め方

プロダクトマネージャーや開発チームが限られたリソースの中でいかに効果的な意思決定を行うかについて、多くの示唆を得ることができました。その中でも、特に印象に残ったのは「長期目線」「意義を説明できる」という2点です。

「長期目線」を持つ重要性について。短期的な成果に目を奪われると、長期的に見たときに本当に価値を生む取り組みが見えなくなりがちです。特に、今やる価値に注目するだけでなく、やらないことで逆に得られるものはなにか、やらないことでできるようになる別の価値はないか、などを多角的に考えることはPMにとって欠かせないスキルだと感じました。

次に、「ワクワクしないことはやらない」という指針です。ワクワクという感覚は、裏を返せば「その意義を自分の言葉で説明できる」ということと繋がっています。プロジェクトに対する納得感やモチベーションを自分を含めてすべての関係者が持つためには、自分自身がその価値を自分の言葉で説明し、人を納得させるだけの理解と覚悟が必要です。

これらの軸を持つことで、やるべきことを明確にし、やらないことを勇気を持って選択する力が、プロダクト全体の価値を高めることにつながると実感しました。

テーマ(2)メンバーからPMになる道のり

このテーマは私からの提案で実現したものでした。メンバーのキャリアや、組織におけるPMポジションの育成に向けて、本人は何をすればよいか、そして周囲からはどのようなサポートが必要かという課題について、様々な視点から意見をいただく良い機会となりました。

セッション内では、「PMになりたい人」「PMにならざるを得ない人」「PMを育成したい人」の3つの視点から、それぞれの課題や意見が共有され、結論として「対話を通じた関係構築や相互理解」と「個人が抱える課題に対して集合知を活かすこと」の重要性が浮き彫りになりました。

まず、PMの成長には、期待値や役割を共有し、信頼関係を築く日常的な対話が欠かせないことを改めて認識しました。特に、共通のコンテキストを形成することで、役割への納得感や関係性の向上が促進されます。

また、合宿や外部イベントを活用して仲間を作ることで、内部・外部の集合知を通じて個人や組織の課題解決に繋げる取り組みの価値も議論されました。自分一人で抱え込むのではなく、多様な視点や知見を取り入れることが、効率的な問題解決と成長に繋がると感じました。

今回の議論を通じて、私自身、チーム内での対話の頻度や質を見直す必要性を強く感じました。また、外部の視点を取り入れる場の創出についても、これから意識して取り組んでいきたいと思います。

テーマ(3) 受託開発PM

最後のセッションでは、受託開発を主とする現場におけるPMの課題と、その解決アプローチについて、実際に第一線で活躍されている方々から直接お話を伺う貴重な機会となりました。

特に印象的だったのは、「ユーザ価値」をどのように追求するかという点において、自社開発と受託開発の違いの理解が深まったことです。私たちのように自社開発を行っている場合、ユーザの声を基に「より多くの価値を、より多くの人に届けるにはどうするべきか」といった議論が日常的に行われます。一方で、受託開発ではクライアントとのコミュニケーションが柔軟に行えなかったり、間に仲介会社が入ることでユーザとの距離を遠く感じるなど、自社開発とは異なる課題があることを伺いました。

しかし、「ただユーザに言われたものを作る」組織と、「ユーザにとっての真の価値を考え続ける」組織の違いは、その契約形態の違いではなく、開発組織自体の仕組みや考え方にあるという点を強く感じました。どのような組織であっても、PMがユーザや関係者との対話を重視し、課題の本質を掘り下げていく姿勢や、それを支えるプロセス設計が整っていることが重要です。

このセッションで得た「ユーザ価値の追求」と「ユーザや社内関係者との対話を通じた課題理解」の視点を、自社のプロセス改善やサービス品質の向上にも役立てていきたいと思います。

総括

今日のOSTでは、オンラインの議論とは異なり、実際に現場でプロダクトマネージャーを担当されている方々と直接対話しながら課題を深掘りすることができました。その中で、様々な業界や組織規模における「現場の生の声」や、異なる環境での具体的な取り組み、課題解決の工夫を知ることができたのは、大変貴重な経験でした。

この2日間のイベントを通して、今まで以上に「対話」と「集合知」というキーワードが開発組織の価値を最大化する上で欠かせない要素であると再認識しました。対話を通じて共通認識を深めることは、チームの目指す方向を一つにするための重要なプロセスです。また、集合知の活用は、多様な視点や知見を得るだけでなく、チーム全体の創造性と主体性を引き出し、より強い解決策を導き出す鍵だと感じました。

今日の学びを基に、私たちFaber Companyの開発組織でも、さらなる価値創出と成長に向けて取り組みを続けていきたいと思います。

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