Faber Company 開発ブログ

ファベルカンパニーと読みます。

AWS Summit Japan 2024 参加レポート(1日目)

AWS Summit Japan 2024 #AWSSummit が2024年6月20日・21日に幕張メッセで開催中です。
aws.amazon.com まずは1日目、本日のセッションから、Faber Company 開発運用チームから菅原・金子が気になった話題をピックアップして速報します!

AWS Summit Japan 2024 看板
AWS Summit Japan 2024 は看板もオシャレ!

AWS IoT SiteWise を活用したスマート工場の実現

公式概要

スマート工場や工場IoTといった言葉は世の中にだいぶ定着したように思いますが、具体的な実現イメージがわからず困っている方も多いのではないでしょうか。本セッションでは、スマート工場実現に向けたデータ収集のパターンを改めて整理します。AWS re:Invent 2023 にて多くの機能追加が発表された AWS IoT SiteWise にフォーカスを当てて、活用方法や新機能をご紹介します。また、IoT ワークロードにおける生成AI活用例についてもご紹介します。

登壇者

新澤 雅治 様

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 サービス&テクノロジー事業統括本部 コアサービスソリューション本部 IoTスペシャリスト ソリューションアーキテクト

所感(菅原)

機械学習を活用して設備故障を予測し、先回りしてメンテナンスすることで保守計画を立てやすくする「予知保全」の考え方は、ウェブサービス運営においても役立つ点が多そうでした。 製造現場のニーズを拾って、必要なデータを入れるだけのサービスに落とし込む手法はいかにもAWSらしいといったところ。

生成AIとの連携に関しても言及があり、故障原因の推測や対処方法の提案が検討されていました。サービス監視機構にも取り込みたい!

1,000 を超える Web サイトを少人数で運用するソニーミュージックソリューションズ様のオブザーバビリティ実現例~クラウド運用をリアクティブからプロアクティブに!~

公式概要

ソニーミュージックソリューションズ様は、限られた人員で 1,000 を超える Web サイトを運用し、サイトの速度や表示に関する問い合わせにも日々対応されていました。そのような環境下で、「少人数運用でも安定稼働」を実現するというビジョンを掲げられていました。本セッションでは、同社がそのビジョン実現に向けて、どのような取り組みを日々行ってこられたかをご紹介いたします。成功した施策や乗り越えてこられた課題など、実際の経験に基づくリアルな内容をお話しいただきます。反応的な対応から一歩進んで、「未来に向けた継続的な改善」を実現するための手法や考え方について、同社の実践を通じてご理解いただければ幸いです。少人数での大規模システム運用におけるノウハウを存分に学んでいただけるセッションです。

登壇者

角田 勝義 様

Dynatrace合同会社 AIOps エバンジェリスト

菊池 一貴 様

株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ デジタルプロデュース本部 Webアプリケーションオフィス インフラストラクチャールーム システムプランナー

所感(金子)

発表の序盤で共有されていたシステム運用における悩みの紹介の時、私を含め周りも「あるある~~」となっていました。

解決案として挙げられていた「ステークホルダー (関係者) が調査できるようなダッシュボードや体制を整える」という部分は開発運用チームでも長らく議論されていましたが、具体的なアプローチに至った例が少なかったのが現状です。重要なのは「エンジニア以外のステークホルダーでも原因を調べられる仕組み」と「同じ指標(発表では「処理速度=ユーザの待ち時間」を例に挙げていらっしゃいました)でエンジニアとステークホルダーが語り合う」こと。

このような「エンジニア以外の関係者との協働」はシステム運用以外のシーンでも重要となる活動です。すべての関係者が同じ言葉で問題に向き合えるよう、開発運用チームの文化や体制をより磨き上げていきたいですね。

AWS で実現するデータガバナンス

公式概要

不確実性の高い VUCA の時代において、データは企業にとってヒト・モノ・カネに比類する重要な経営資源であり、ビジネス上の競争優位や付加価値を生むための源泉となっています。そのため、大量に生成されるデータを企業全体として適切に管理し、従業員の誰もがデータから継続的に価値を引き出すための仕組みを構築することが求められています。このセッションでは、AWS のデータガバナンスフレームワークを紹介し、Amazon DataZone をはじめとするAWSが提供する豊富な関連サービスによる、データガバナンスを実現するための手法とベストプラクティスについて解説します。

登壇者

大薗 純平 様

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 シニアアナリティクススペシャリストソリューションアーキテクト

所感(金子)

Amazon DataZoneを今まで知らなかったんですが、これからデータ分析を始める企業で、このサービスを使わない手はないですね。

特に私が今回のセッションで感動したのは、「データへのアクセス権限」と「アクセス申請」機能の存在です。データ分析を効果的に進めるためには、プロデューサー(データの提供者)とコンシューマー(データ分析の担当者)の連携、そしてそのデータを共有、管理できる仕組みが必要になります。Amazon DataZoneは、そのようなニーズも含め、組織全体でのデータカタログ化、統制を支援するようです。

また、セッションの中では機能の説明だけでなく、組織としてデータ分析にどう向き合っていくべきなのか、という点も取り上げられていました。最初からデータガバナンスによる統制を目標にするのではなく、まずはビジネスイニシアチブをサポートするという前進の姿勢で向き合いつつ、その中でデータガバナンスの適用範囲を徐々に広げていくことが重要とのことでした。

FinOps 実践企業、横河電機事例にみるクラウドコスト管理の高度化 ~約 38% の支出削減を実現した秘訣とは~

公式概要

クラウド投資をビジネス成果に紐づけ、効果的に管理することで、企業におけるクラウド戦略の意思決定をスムーズに⾏えるようにするためのベストプラクティスとして FinOps が注⽬されています。本セッションでは、FinOps Foundation が提唱するクラウドコスト管理のグローバルスタンダードとなる⽅法論 FinOps について、その実践を⽀えるサービスである Apptio Cloudability についてを解説し、ご活⽤いただいているユーザー企業、横河電機様よりお取り組みについて語っていただきながら、今後ますます重要となるクラウドコストマネジメントについての理解を深めていただきます。

登壇者

田中 友樹 様

Apptio, an IBM Company ソリューションコンサルタント

森田 実 様

横河電機株式会社 デジタル戦略本部 EDXビジネスプロモーションセンター センター長

所感(菅原)

チームにコスト最適化のための責任者を置き、全員が数字を見られるようにすることで、DX 施策を推進しながらもコスト最適化を進めていく事例が共有されていました。

折からの円安を受けて弊社開発運用チームにも原価削減の強い圧力がかかっています。旗振り役を決めること、現状を見える化すること、こういった基礎を徹底的に続ける重要さを改めて認識しました。

この取り組み方はクラウド利用料だけでなく技術負債にも(もちろん日々の売上にも)応用可能だと思います。 今後、よりよいサービス提供体制をめざしてチーム構成を考えていくうえで押さえておきたいポイントをいただけました。

AWS 環境におけるセキュリティ調査の高度化と生成 AI 活用

公式概要

情報システムをとりまく脅威を検出・対応し、ビジネスへの影響を最小限にすることはお客様の大きな関心事です。そのためにインシデント対応全体の流れを把握し、AWS の特性やサービスを活かして素早くセキュリティ調査を行い対応へ繋げることが重要です。しかしセキュリティ調査は、AWS CloudTrailやAmazon GuardDuty など多様なデータソースを組み合わせ、何が起きたのかを紐解いていく高度な活動です。本セッションでは、セキュリティ担当者が複雑で大規模なデータの分析へ立ち向かうためのプラクティスと、それを支える生成 AI の活用について紹介します。

登壇者

勝原 達也 様

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 セキュリティソリューションアーキテクト

所感(金子)

みなさんはAmazon Detective使ってますか?使わなきゃいけない場面には出会いたくないですが、今回のセッションを聞いたら触ってみたくなる機能が盛りだくさんでした。

Amazon GuardDutyは弊社AWSアカウントでも有効にしているんですが、実際に調査をするとなるとアプリの実行ログやALBのアクセスログなど、様々なログを行ったり来たりしながら、複雑なクエリを書かなければいけない印象が強かったです。

Amazon Detectiveは「クエリの作成」や「ログの場所探し」といった「必要だけれど本質的ではない作業」の負荷を下げてくれるサービスのようで、Amazon InspectorやAmazon GuardDuty、ALBやDNSのログを自動で紐づけて提示する機能があるとのことでした。実際の画面を見ながらの説明では、見つかった攻撃がSecurity Hubのどの項目と関連しているか、どのIAMユーザのアクセスキーがどのリソースにアクセスしているか等、こちらが知りたい情報に画面クリックだけでたどり着けるような印象を持ち、調査スピードが格段に上がると確信が持てるサービスとなっていました。

総括

今回の AWS Summit は、どのセッションでも生成 AI 活用に言及されていたことが印象的でした。

AI 活用があたりまえになっていく中で、どんな価値を提供できるか? マーケティング業界にとどまらない事例も多く紹介されており、刺激になりました。

明日のレポートもお楽しみに!